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アルジェリアの余波

Posted by SJ on 30.2013 アフリカ   1 comments   0 trackback
前回に引き続きアルジェリアの事件の関連なのですが、
前回の投稿後に邦人が犠牲になったことが明らかになりましたので、
まずは亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると共にご遺族の方に哀悼の意を表させて頂きます。
理由がどうであれ、このような卑劣な手段は許されるものではありません。


さて、現在私は修士論文の素案を練っているのですが、
西アフリカの某国にケーススタディとして取り上げたい興味深い事例があり、
同国で活動している日本の某組織にコンタクトを取りました。
内容は、メールでの情報提供依頼に加え、
現地で聞き取り調査や視察にご協力頂けないか、というものです。

結果的に、業務多忙のため現地調査は受けられないという趣旨のご回答だったのですが、
アルジェリアの誘拐事件を受けて邦人の受け入れに慎重になっている、との補足がありました。

私の所属するアフリカ研究科には、30人強の学生がおり、
ほぼ全員が今年の3月~4月にアフリカのどこかへの調査出張を予定しています。
しかしながら、学生たち自身はおろか、教員からも
アルジェリアの事件を受けての特別な注意喚起等はありません。

前提として、アルジェリアを含め、北アフリカを調査対象としている学生はいません。
(北アフリカはやはりアラブ圏という認識が強いので、
アフリカ研究者の大半はサハラ以南の国を専門にしている人が圧倒的に多いです。)

私も出張は西アフリカか東アフリカの国を検討しているので、
アルジェリアの事件の影響など全く気にしていなかったのですが、
上記のとおり日本の組織より言及があり、あらためて認識の差を感じた次第です。

恐らくこの組織自体は、西アフリアの同国にアルジェリア事件の余波が及ぶとは考えていないと思うのですが、
問題は、日本のメディアが、
アルジェリアの事件ををアフリカに一般化しかねないような単純な報道を行っているのと、
日本国民のアフリカへの認識が、(前回の記事で書いたとおり)曖昧すぎるために、
万が一アフリカのどこかで邦人に何かあった場合に、組織として責任を問われかねないということです。

もちろん私は、自分の調査のために、英国大学院の学生という立場で現地入りするので、
協力して下さる組織に責任など端からないのですが、時期が時期だけに、
何かあればここぞとばかりにメディアに取り上げられるのは容易に想像できます。
特に、その学生が若い女性ともなると、メディアは記事にしやすいでしょうし・・・。

つまり何が言いたいのかというと、
専門家(アフリカ研究者や学生)が気にも留めないことを日本では気にしなければいけないという、
この認識の隔たりは、方々で日本人及び日本国の利益を損なうのではないかと。
アルジェリア事件の背景や因果関係もよくわかっていないのに、
アフリカ全体がテロの脅威に晒されているかのような記事や一般の方のコメントをいくつも見ました。
それは、例えば「スペインでは首絞め強盗があるからヨーロッパは危ない」と言うのと同じ、
無知から来る過剰な警戒でしかありません。

このような認識では、今後日本企業がアフリカ進出に二の足を踏んだとしても仕方がないと思います。
でも、その原因は根拠のある危機意識ではなく、無知から出る恐怖心なのだと知らなければなりません。

日本のものに限ったことではありませんが、大使館は現地情報の収集や分析を適切に行える機関ではありません。
(人員が2~3年ごとに入れ替わるので構造的に困難というのと、
首都に鎮座していて地方の状況が把握できるはずがないという点、その他諸々)

大使館が頼りないと言うつもりはありませんが(広くそう認識されているのは事実ですが)、
コストパフォーマンスという観点では無駄が多いとは思います。
民間や学界の人材を使えば人員を削ってパフォーマンスを上げることも可能なはず。
(結局、利権とかそういう話になってしまいそうなので深入りしませんが。)

結論は、日本はメディアも政府もアフリカに関心が薄いというところでしょうか。
日本がアフリカ諸国と互恵的な関係を築くないし何らかの利益を得るには、
正しい知識に基づく正しい認識を持つということが最初の課題であるのかなと、個人的には思います。

道は長いですね。

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プロフィール

SJ

Author:SJ
大阪生まれ、東京かぶれ、オーストラリア、ナイジェリア経由、2013年英国にてアフリカ研究修士号取得。
関心事項はアフリカ、開発、国際情勢、日本の政治・社会、メディア。
趣味は海外旅行と映画鑑賞、写真撮影。
世界で一番好きなものは猫(大小問わず)。

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